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サッカーファン, Group of Football Fans Sitting on a Couch and Watching the Game, image © Corbis Japan
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FA:イングランドサッカー協会(英語)
FAカップ決勝戦

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イングランドのFAカップ決勝戦の一体何が、ここまで世界中の人々の注目を集めるのだろうか?イタリア、スペイン、ブラジルなどのカップ戦は海外では関心が薄く、どこが勝ったかは知る人間はそう多くない。しかし、毎年恒例のウェンブリー(Wembley)での見ものがやってくると、世界中の約400万もの人々がテレビの前に釘付けになるのだ。

アーセナル(Arsenal)とリバプール(Liverpool)の対戦となった2001年のFAカップ決勝戦が行なわれたのは、ウェンブリー・スタジアムではなかった。伝統あるウェンブリーは、解体準備も整い、今後4〜5年をかけて完全なる改修工事がなされる予定だ。にもかかわらず、この最古のカップ争奪戦に向けられた世界中の熱い注目は、けっして衰えを見せることはないだろう。

カーディフのミレニアム・スタジアム(The Millennium Stadium)には、ウェンブリーの有名なツイン・タワーやロイヤル・ボックスはないし、グラウンドはシーズン中完璧な状態とはいえなかった。しかし、そこで、地球上でもっとも目が離せない2つのクラブチームによる試合が行なわれ、170カ国にライブ中継が配信された。

FAカップの外国人ヒーローたち
ディトマール・ハマン(Dietmar Hamann)は2001年シーズン、リバプールの一員として決勝戦に出場した。1999年の決勝戦では、ニュー・カッスルの一員として対マンチェスター・ユナイテッド戦に出場。ドイツ人がFAカップ決勝戦に出場したのは、1956年の決勝でマンチェスター・シティーのゴールを守り、英雄的キーパーとなったベルト・トラウトマン(Bert Trautmann)以来だった。トラウトマンは試合中に首を故障したがプレーを続行し、チームが3対1でバーミンガムを下すのに貢献した。

「ドイツにはこんな試合はない」とハマンは言う。「ドイツにもカップ戦はあるけど、FAカップと同レベルの関心事ではないんだ。僕が若い頃、テレビでFAカップの決勝戦を見た時、その雰囲気の違いをはっきりと見て取れた。こんな試合にいつの日か自分が出られるなんて夢にも思わなかったよ」

トラウトマン以来、FAカップ決勝戦にはたくさんの外国人ヒーロー選手たちが出場している。トッテナムのアルゼンチン人プレーヤー、リッキー・ヴィラ(Ricky Villa)は、相手選手をごぼう抜きしてゴールを決めた。このゴールは、いまだにベスト決勝ゴールとしてファン投票による支持を得ている。フランス人のエリック・カントナ(Eric Cantona)やイタリア人のロベルト・ディ・マテオ(Robert Di Matteo)らは、近年ウェンブリーで勝者の栄誉を手中に納めた。

FAカップの歴史と魅力
こうした華々しいゴールの数々が人々の記憶に焼きついているのも確かではあるが、FAカップの人気は、その伝統と深く結びついている。FAカップの始まりは1872年にまでさかのぼる。第1回決勝戦は、南ロンドンのケニントン・オーヴァル競技場で、ワンダラーズがロイヤル・エニジニアーズを1対0で破った。

決勝戦の舞台がウェンブリーに移ったのは、後の1923年になってからだった。およそ20万人におよぶウエスト・ハムとボルトン・ワンダラーズのサポーターたちが、当時エンパイア・スタジアム(Empire Stadium)としても知られていた新しいウェンブリーの壁を壊して乱入し、スタート時刻を遅らせた。この混乱を受けて、チケットを事前に購入しなければ入場できない試合が設けられるようになった。

FAカップのもうひとつの大きな魅力は、トーナメントがイングランド全土で開催される草の根チーム同士の対戦にまで及ぶ点だ。決勝戦はウェンブリーかミレニアム・スタジアムで終了するが、初戦は8〜9カ月前にイングランド・フットボール界のもっともへんぴな土地から始まる。予選には、ジャロー・ルーフィング(Jarrow Roofing)やアサートン・コリエリーズ(Atherton Collieries)、ナイパスリー・ヴィクトリア(Knypersley Victoria)など、無名の地方チームの名が並ぶ。

FAカップは、誰でも参加できるが勝つのはたった1人という、宝くじのようなものだ。それはつまり金持ちも貧乏人も分け隔てなく扱われ、子供にも巨人を倒すチャンスが与えられるようなトーナメントなのだ。FAカップのそうした本質は、イングランドの人間でなくても感じ取れるはずだ。

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