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Boys Kicking Soccer Ball, image © Corbis Japan
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イングランドのクラブ名が南米に
英国と日本のフットボールカルチャー
トニー・クロスビー&西野努 おおいに語る(2)

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代表とプレミアリーグ
西野: イングランドでの代表チームの存在はどうですか。日本だと、一番人気のあるフットボールチームは日本代表です。お客さんも間違いなく入りますし、チケットを取るのも大変です。イングランドだとこれが逆なのですよね。

トニー: それは、日本の中で一番強いチームが代表チームだからでしょう。だけど英国だと、代表よりチェルシーのほうがよっぽどいい選手がいる。だから、代表の試合は人気が落ちるんです。

西野: プレミアリーグのチケットは、本当に手に入らないですよね。とくに、リバプールやアーセナルのようなトップチームは。それなのに、代表戦だとワールドカップ予選なんか、オンラインで簡単に手に入るんですよね。そこが日本と全然違いますね。

裕福になったクラブ
西野: 今やフットボールはお金との関係が切っても切れなくなっていますが、プレミアシップが始まるよりも前の、子どもの頃からフットボールを見てきたトニーさんは、最近の変化をどう見ていますか。

トニー: チームの規模が変わりましたね。私が子どものころ、リバプールは1973-74年シーズンにFAカップで優勝するなど強かったのですが、1シーズン中に13人の選手しかプレーしなかった。1人は足首を骨折、もう1人は何本もの指の骨を折るという大きなけがをしたから欠場しただけで、ほかの選手はけがをしても毎週休まず試合に出ていた。

というのは、チームが今ほど裕福ではなく、しっかり給料を払えるのは15人分くらいだけで、ほかはリザーブとして少ししか払えなかったからです。今は、チェルシーのように裕福なクラブは、何十人も選手を雇って毎週違う選手を使えるようになり、すごく楽になっているんです。

西野: ヨーロッパ戦用と国内戦用という風に・・・。

トニー: そういう意味で、昔は選手がもっと男らしかったと思いますね。

西野: ちょっとくらい痛くても休まなかった。選手のタフさが変わったということですね。

トニー: それに、皆専属のマネージャーやマッサージ師などが付いていたりする。

西野: それができる経済的環境になったのですね。

トニー: 昔は、試合を終えた選手が隣のパブでファンと一緒に飲んでいたのにね。

日本のフットボールに思うこと
西野: 最近は、日本でもJリーグのクラブがフットボールの普及活動を行っていますが、英国では、すでにフットボールが生活に根付いていますよね。トニーさんが、フットボールをするようになったきっかけは何ですか。

トニー: 2才上の兄がいるのですが、その影響だと思います。家から学校へ通う時、いつもボールを蹴っていました。練習というより、ただ歩くだけではつまらないからという理由ですけどね。学校から帰ると家の前に4、5人集まって、毎日ボールを蹴っていました。日本は拘束がありすぎると思います。授業中に45分と決められた中でフットボールをするだけです。

西野: そういえば、小学校の時に道でボールを蹴るなと厳しく言われましたよ。

トニー: リバプールでは、街中のガラスが割れていますよ。(笑)

西野: では、日本のフットボールについてはどう思いますか。ここ10年、15年で非常に進歩し、ワールドカップにも出られましたしJリーグも盛り上がっているのですが、日本に住んで長いトニーさんに、英国人の目から見た日本のフットボールについてうかがいたいのですが。

トニー: ひとつ寂しいのは、選手がうまくなると海外に行ってしまうことですね。それも勉強になるし、いいテクニックを持ち帰ってくれるといういい面もありますが。

西野: そうですね。今の子どもたちは海外のスター選手にあこがれてフットボールを始めるので、そういう人たちと一緒にプレーしたいという夢があるんですよ。夢の実現のために、レベルの高いヨーロッパで腕を磨きたいと思うんですね。選手の立場としては気持ちがわかりますが、確かに国としては寂しいですね。では最後に、イングランド代表に対する来年のワールドカップへの期待はどうですか。

トニー: 前回は、日本のスタジアムでブラジルにやられました。今回はブラジルに負けず、決勝まで行ってほしいです。選手の年齢的にもピークですからね。ベッカムも29才くらいでしょう。オーウェンも26才で3回目のワールドカップだし、ジェラードも25才くらいです。

西野: 一番いい時ですね。

トニー: ちょうどいい年齢だから、一番期待できる。ブラジルはすごい選手が何人もいて本当に強いけど、イングランドにぜひがんばってほしいです。

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