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アート・デザインのコース

多くのコースでは個々の表現方法と創造力を養うことが強調されていますが、特定の産業・職業で必要な技術面の教育に重点を置いているコースもいくつかあります。最大の特徴としては実技が中心であること、そして少人数制である為、きめこまやかな個人指導に重点が置かれていることです。
 


入学資格
Detil of a hiker taking a bearing in the Lake District © britainonview (Rod Edwards)

英語力

どのレベルで勉強するにせよ、英語で何か専門の勉強をするためには、それに必要な英語力があることが重要です。求められる英語力はコースによって異なりますが、高等教育課程への進学希望者に対して、多数の大学・カレッジが、ブリティッシュ・カウンシルで行う英語能力判定試験、IELTS (International English Language Testing System) で6ポイント以上を要求しています。また、アメリカの TOEFL を認める大学・カレッジも多数あり550ポイント以上が目安になっています。ただし、このような英語の試験はいずれもその成績によって入学が保証されるという性質のものではなく、入学の判定のための資料のひとつになるものです。出願の時点で要求されている英語力に達していない場合でも出願することができます。多くの大学・カレッジではコースが始まる前までに要求している英語力を満たすことを条件として合格を出す場合があります。これを条件付き合格、Conditional Offer といいます。多くの留学生はコースが始まる3-6ヶ月前に渡英し英語を集中的に勉強しています。

入学試験

入学審査は学生がこれまでに制作した作品(ポートフォリオ)と英語力などによって行なわれ、日本の美術大学のように入学希望者が一斉に行う統一入学試験はありません。日本からの出願は願書と作品を約10-20点写真やスライド、ビデオ、CD-Rom などにして送ります。審査に必要な作品数や種類は学校によって異なることもありますので、各学校に確認して下さい。近年、日本にて留学フェアをはじめ、個別相談等を行う大学・カレッジが増えています。この相談の中で作品を見てもらうことができ、ある程度合否の可能性についてアドバイスをもらえます。入学審査では実技の能力を重要視しますが、英語力、学校の成績、社会人の場合は今までの職歴、学習意欲や熱意なども考慮されます。

レベル、資格
専門学校レベル
(Further Education)
高等学校卒業以上であれば出願できます。作品審査があるため、これまでにいくつかの作品を制作している必要があります。アート・ファウンデーション・コースは、アート・デザイン以外の分野で大学進学を目的とする外国人留学生のための大学進学準備コースとは異なり、アート・デザインの分野で大学レベルのコースへ進学を希望する英国の学生が大半を占めています。プレ・ファウンデーション・コースに入るためには、通常なにも資格はいりませんが、作品(ポートフォリオ)の制作にとりかかっている必要があるところもあります。
大学学部レベル
(Higher Education -
Undergraduate)
通常、ファウンデーション・コース、または、GNVQ Advanced/National Diploma 履修後、学士号、Foundation degree、HND コースに進んでいきます。日本で美術系短大、または美術系専門学校卒業者はファウンデーション・コースを履修しなくても受け入れられる可能性があります。すでに日本で美術系の大学を卒業していて英国で学士号課程を希望する場合、専攻にもよりますが2年目からの編入が可能な場合もありますので各大学・カレッジにお問い合わせ下さい。
大学院レベル
(Higher Education -
Postgraduate)
すでにアート・デザイン系の大学を卒業して学士号を取得しているか、それに相当する職歴・経験があることが条件です。さらに希望する専門分野に関して十分な知識を持っていることが重要ですので、これまでの学歴や経験と違う分野で出願すると受け入れが難しい場合があります。なお、仕事上の経験が英国での専攻希望科目と関連がある場合には、それが学歴に準じて評価されることもあります。
 
 

コースの種類
Wall-mounted letterbox in the Cotswold village of Lower Slaughter © britainonview (Tony Pleavin)

英国におけるアート・デザイン教育は大きく分けて3つのステージに分けて考える事が出来ます。どのレベルのコースから入学できるかは、今までの学歴、職歴、そして経験などによって変わってきます。

1. 専門学校レベル (Further education)

  • アート・ファウンデーション - Art Foundation
  • AVCE/GNVQ
  • National Diploma

2. 大学学部レベル (Higher education - Undergraduate)

  • 学士号 - First Degree
  • Foundation degree
  • Higher National Diploma (HND)

3. 大学院レベル (Higher education - Postgraduate)

  • 大学院ディプロマ - Poatgraduate Diploma
  • 修士号 - Masters
  • 博士号 - MPhil/PhD

1. 専門学校レベル (Further Education)

専門学校レベルのコースは、一般的に大学学部レベルのコースに進学するための準備コースと考えられます。このレベルのコースの多くはアート・デザイン全般を勉強していきますが、中には決まった専門の勉強が出来るコースもあります。

アート・ファウンデーション・コース (Art Foundation Course)

アート・ファウンデーション・コースは英国のアート・デザインなどの大学学部レベルのコース(学士号、Foundation degree、HND)へ進学するための基礎コースで、英国では多くの学生が18才までの教育を修了した後アート・ファウンデーション・コースを履修します。英国では日本のように1年次や2年次に一般教養課程がなく、入学と同時に専門分野を勉強することになりますので、その前に十分な基礎を身につける必要があるためです。ただしスコットランドの多くの学士号課程は4年間で、1年目がアート・ファウンデーション・コースに相当する基礎課程になります。

コース期間は1年で、美術・デザイン全般の基礎的な実習を通して、幅広いアイディア、制作態度、テクニックなどを学んでいきます。そうすることによって将来どの分野に進んだらよいか総合的に適性を見ると同時に、視覚的な認識力を高め、将来十分な知識を持って絵画、彫刻、平面デザイン、立体デザインなどの各専門分野に進んでいけるようにすることを目標としています。

ただし、アート・ファウンデーション・コースを履修することによって、大学学部レベルのコース(学士号、Foundation degree、HND)への進学が保証されているわけでなく、希望のコースを持つ大学・カレッジヘ出願し、ファウンデーション・コースで制作した作品の審査(面接試験)を受けなければなりません。ですから、希望の学士号、Foundation degree、HND コースを持つ大学・カレッジのアート・ファウンデーション・コースを履修したとしても、その大学・カレッジの希望のコースへの進学が保証されているわけではありません。

また、プレ・ファウンデーション・コース (Pre-Foundation Course) と呼ばれるファウンデーション・コースに入るための準備コースもあり、GNVQ Intermediate などのコースのことをさします。このコースでは、アート・デザインの基礎と入学時に必要な作品(ポートフォリオ)の制作をしていきます。短期のものよりも、1年間のコースが多くなっています。

GNVQ Advanced/National Diploma/National Certificate

GNVQ Advanced のコースは前述のファウンデーション・コースと同様に高等教育課程に進学するための基礎コースですが、このコースは2年間です。National Diploma のコースでは Graphic, Fashion, Interior など、このレベルより専門の勉強を始めることもできますので、すでに専攻科目がはっきりと決まっている場合には良いかもしれません。英国の学生の場合 GNVQ Advanced/National Diploma のコースには16才から、ファウンデーション・コースには18才から進むことができます。修了後は学士号課程やFoundation degree、HND に進んでいきます。

GNVQ Intermediate
1年間の基礎コースで、プレ・ファウンデーション・コース (Pre-Foundation Course) の多くが含まれます。修了後は GNVQ Advanced/National Diploma などへ進んでいきます。

2. 大学学部レベル (Higher Education - Undergraduate)

学士号課程 (First Degree)

学士号課程は通常3年で、1年間のファウンデーション・コース、または、GNVQ Advanced/National Diploma 履修後に進んでいきます。専攻によっては1年間の実地研修を含むサンドウィッチ・コースと呼ばれる4年間のコースもあります。また、スコットランドの多くの学士号課程は4年間で、1年目がファウンデーション・コースに相当する基礎課程になります。学士号課程ではその分野の専門の勉強をすることになりますので、正しい専攻の選択をすることが重要です。BA (Bachelor of Arts) または BSc (Bachelor of Science) が大学から授与され、学位には5段階のグレードがつきます。

Foundation degree/Higher National Diploma (HND)/Certificate

Foundation degree/Higher National Diploma (HND) は2年間のコースで、学士号課程 (First Degree) と同様に高等教育レベルのコースです。Foundation degree/Higher National Diploma (HND) と学士号課程の違いを簡単に述べることはできませんが、Foundation degree/Higher National Diploma (HND) は産業・職業に深くむすびついた専門技術の教育に重点を置く傾向があります。コース 修了後は学士号課程の3年目に編入することも可能です。

National/Higher National の各レベルには Certificate のコースもありますが、基本的にパート・タイムですので、フル・タイムのコースに登録している必要がある日本人留学生がこれらのコースを履修することは適当ではありません。しかし、スコットランドにおいては National/Higher National Certificate が1年間のフル・タイムで取得できます。

3. 大学院レベル (Higher Education - Postgraduate)

学士号課程修了後、大学院課程に進んでいくことができます。コースは1-2年でディプロマ (Postgraduate Diploma) や修士号 (MA) のコースがあります。また、MPhil や PhD (博士号)などの独自の研究による学位 (Research Degree) を取得するためのコースもあります。Royal College of Art は大学院課程のみの大学で独自の MDes (RCA) や MA (RCA) を授与しています。大学院課程の多くは9月、10月に始まりますが、中には1月から始まるものもあります。

 
 

留学の費用
Detail of spinach for sale on Bristol market stall © britainonview (Pawel Libera)

英国の大学では、どこで勉強しても、授業料に見合う、質の高い教育が受けられます。授業料は学校により、かなり異なりますが、だいたいの目安をご紹介します。学校のプロフィールで、各学校の授業料を調べることができます。

学費の目安
ファウンデーション 年間 £ 4,000~ £ 8,000
大学レベル 年間 £ 7,000~ £ 15,000
大学院レベル 年間 £ 7,000~ £ 22,000

授業料には、図書館や豊富な研究資料、最新のコンピュータ施設や実験室、充実したスポーツ施設や音楽室、演劇スタジオなどの利用料も含まれています。さまざまな文化の入り混じるモダンで進歩的な環境で、勉強したり生活したりすることは、またとない貴重な体験になるでしょう。

留学生は費用に関連して、下記のような利点があります。これらをうまく利用することにより、より経済的に留学生活を送ることができるでしょう。

  • 学期中は週20時間まで、休暇中はフルタイムで働くことが認められています。
  • 英国では、学生は誰でも無料で NUS (National Union of Students、全国学生連合) の会員になることができ、NUS が会員向けに実施している割引制度を利用して、食料品から劇場のチケットまで、あらゆるものを学割の価格で購入することができます。
  • また、6か月以上英国に滞在する留学生は、NHS (National Health Service、国民健康保険) を通じて医療サービスを無料で受けられる上に、歯科治療と検眼の料金が割引されます。このため、健康保険料を留学費用に組み込む必要はありません。
  • 英国の公共交通機関は、よく整備されていて料金も手ごろです。国内の移動は費用が安い上に簡単です。
  • 美術館、博物館など無料で利用できる施設が多いのも英国の特徴です。
 
 

学校やコースの選び方
Close-up of the front door of a house in the Lincolnshire town of Stamford © britainonview (Tony Pleavin)

英国の大学学部で取得できる資格の質は、厳しく管理されていて、それは、英国の資格が世界中で高く評価される理由のひとつになっています。審査結果は、多くの場合、オンラインで公表されているので、自分が選んだコースがどのように評価されているか調べることができます。

Quality Assurance Agency(QAA)は、英国の高等教育が、国際社会の認める高い水準を保つようにするための活動をしています。詳しくは www.qaa.ac.uk をご覧ください。

数年に一度、英国のカレッジや大学が行っている研究の質を審査する Research Assessment Exercise(RAE)が実施されています。審査結果は www.hero.ac.uk/rae からダウンロードできます。

また、Unistats のウェブサイトには、大学学部レベルのコースに関する情報を、さまざまな分野で提供しています。このサイトには、全国の学生を対象にした調査結果や、卒業生の進路に関する情報も掲載されています。 www.unistats.com/

ファウンデーション・コースを持つ大学・カレッジの数は約170にも及びます。コースの選びかたとしては、まず進学を希望する学士号、Foundation degree、HND コースを持つ大学・カレッジを先に調べ、その学校がファウンデーション・コースを持っているか、また、その大学・カレッジの近くにファウンデーション・コースを持つ学校があるかどうか調べていくほうが良いでしょう。同じ学校のファウンデーション・コースに入った場合、進学を希望するコースの先生方と接する機会を持てたり、学校にある設備を自由に利用できる可能性があります。ただし、ファウンデーション・コースは、高等教育課程への進学の保証ではありません。学士号、Foundation degree、HND コースへの入学選考はファウンデーション・コースで制作した作品の審査(面接試験)によって行なわれるので、必ずしも進学を希望する学校のファウンデーション・コースに入る必要はなく、他のファウンデーション・コースからの出願も出来ます。その他に、学校の場所、規模や設備、アート・カレッジか総合大学か、授業料・生活費なども学校を選ぶ上でのポイントになるでしょう。

ブリティッシュ・カウンシルでは毎年、英国留学フェアを開催していますし、アート・デザインのコースを持つ大学・カレッジの説明会・個別相談も行なっています。直接作品を見てもらえる絶好の機会ですので、ぜひ利用してください。

 
 

入学手続き
Stack of receipts on spindle, close-up © Jeffrey Coolidge, The Image Bank (Getty Images)

1. 専門学校レベル(Further Education)

申し込みは願書を各学校に請求して直接学校に申し込みます。締め切りは、学校によって異なりますので各学校にお問い合わせ下さい。ファウンデーション・コースの締め切りは、入学を希望する前年の12月頃から入学を希望する年の1月末頃までのところが多いようです。

2. 大学学部レベル(Higher Education - Undergraduate)

フルタイムの学士号コースや Higher National Diploma(HND)への入学申し込みは、UCAS(Universities and Colleges Admissions Service)と呼ばれる全大学共通の入学手続き機関を通じて行います。UCAS には、このサイトからもアクセスできます。オンラインでの入学の申し込み手順は、次のとおりです。

  1. 入学を希望するコースを検索してクリック
  2. interactive options(右のボックス)の、Apply online for this course をクリック
  3. UCAS Apply のウェブサイト www.ucas.com/apply にアクセス

UCAS のシステムを通じて、最高5コースまで、共通願書を使って同時に入学の申し込みができます。5コース申し込む場合には、5コースすべての詳細が必要になります。一度に5コースすべてを決められない場合は、途中まで記入した願書を保存できるので、ゆっくり考えてから、残りのコースを記入して、願書を完成させることができます。

3. 大学院レベル(Higher Education - Postgraduate)

申し込みは願書を各学校に請求して直接学校に申し込みます。締め切りは、学校によって異なりますので各学校にお問い合わせ下さい。

 
 

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