英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(東京センター: 東京都新宿区、駐日代表: ジェイスン・ジェイムズ)は、2012年ロンドン・オリンピック・パラリンピック大会(以下、ロンドン五輪)を機に、英国や世界各国の障害のあるアーティストの創造性溢れる活動を支援するプログラム 「アンリミテッド(Unlimited)」 を、関係パートナーと協働で展開します。日本では、日英の障害のあるアーティストによる国際共同制作の実現を支援します。
アンリミテッドは、英国内、または英国と世界各国の障害のあるアーティストの協働による、質の高いアート作品の制作を支援し、育成プログラムのほか、世界各地でその作品を発表する機会を提供するプログラムです。以下4つのプログラムを柱に展開されます。
1. アンリミテッド・コミッション (Unlimited Commissions) (以下、UC)
障害のあるアーティストの新作制作を助成するプログラム。助成対象は合計約30作品で、2010年から2011年にかけて3回に分けて募集します。英国内で活動するアーティストを対象にした第1次募集(2010年1月4日締切)では10作品が選定されました。第2次募集(2010年10月1日締切)、3次募集(2011年4月18日締切)では、日本を含む諸外国のアーティストと英国のアーティストとのコラボレーション作品も対象となります。
2. アンリミテッド・タレント (Unlimited Talent) (以下、UT)
UC の助成を受けることになった英国内外のアーティストを対象とした育成プログラム。アーティストやプロデューサー、フェスティバル主催者などから、作品を作る上でのアドバイスやトレーニングを受ける機会を提供します。
3. アンリミテッド・プレゼンツ (Unlimited Presents) (以下、UP)
UC の助成により制作された作品が、カルチュラル・オリンピアードのフィナーレを飾る「ロンドン2012フェスティバル」や、英国各地の劇場やフェスティバルなどで上演されるよう支援します。
4. アンリミテッド・インターナショナル (Unlimited International)
UC、UT を通じて、英国とその他の国の障害のあるアーティストが協働し、それぞれの文化について学び交流することを支援するほか、UP の一環として、世界各国で新しい作品が上演されることを支援します。英国と諸外国のアート組織との間での対話を広げ、アートやスポーツ、社会全般の中で障害のある方の直面している課題について探っていきます。日本をはじめ、インド、クロアチア、コロンビア、スリ ランカ、中国、ドイツ、ニュージーランド、ブラジル、ベネズエラ、南アフリカ、メキシコの計12か国が参加します。
アンリミテッドは、ロンドン五輪の文化プログラムである 「カルチュラル・オリンピアード (Cultural Olympiad)」 の主要プログラムのひとつです。ロンドン・オリンピック・パラリンピック組織委員会、アーツ・カウンシル・イングランド、クリエイティブ・スコットランド、アーツ・カウンシル・オブ・ノーザン・アイルランド、アーツ・カウンシル・オブ・ウェールズ、ブリティッシュ・カウンシルとのパートナーシップにより運営されています。
<日本では国際共同制作の実現を支援>
日本では、日英の障害のあるアーティストによる国際共同制作の実現を支援します。UC への応募のアドバイスの提供や、国際共同制作の実現をサポートするとともに、作品が英国だけでなく日本でも上演されるよう働きかけていきます。アート関係者だけでなく一般にも広く周知し、アートやスポーツの現場、社会全体の中で、障害のある方々が直面している問題や課題について議論を深め、多様で平等な社会の提唱を目指します。
<アンリミテッドコミッション第一次募集で南村千里さんの参加作品が選出>
UC 第1次募集で、ロンドンで活動する、聴覚障害のある日本人ダンサー南村千里さんが参加する 「ザ・ガーデン (The Garden)」 が助成対象に選出されました。ザ・ガーデンは英国の障害のある方の劇団 「グレイアイ・シアター・カンパニー (Graeae Theatre Company)」 による作品です。2010年6月、「グリニッジ+ドックランドインターナショナル フェスティバル2010」 で公演され、今後は形式を変えて再上演の予定です。